数ある宮崎駿監督作品の中でも「風の谷のナウシカ」は特別な作品に思えます。
原作漫画が宮崎駿さん自らが描かれた作品という事もあるでしょうし、人間と自然の共存を描いたこの作品はまさに原点ともいえる作品ではないでしょうか。
この作品の登場人物の中でなぜか印象に残っているのがクロトワという人物なのですが、パッと思い浮かぶでしょうか。
クシャナ殿下の部下のあの人です。
実は私、このクシャナ殿下とクロトワの関係性がとても好きなのです。
今回はクシャナとクロトワを中心に「風の谷のナウシカ」を見ていきたいと思います。
果たして部下のクロトワはクシャナの夫になりえるのか?物語から考察してみました。
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「風の谷のナウシカ」クシャナとクロトワについて
クシャナとクロトワは共にトルメキアに属する人物です。
といっても、二人の関係は上司と部下。
クシャナはトルメキアの皇女であり、原作においても映画版においても軍を率いて戦う女傑です。
容姿端麗で冷静沈着、映画版だけ見ると近づき難い雰囲気の女性と映るかもしれません。
映画版では彼女の背景が深く語られる事はありませんが、原作漫画ではもう一人の主人公なのではないかと思うほどに魅力的なキャラクターとして描かれています。
映画版では「我が夫となる者はさらにおぞましき物を見るだろう」というセリフがありました。
蟲に襲われた際に身体の一部を失い、左腕が義手である他、傷は他にもあるようです。
クロトワは、クシャナの側近として付き従っていますが、つかみどころのない飄々とした人物で、クシャナには「狸め」と言われていました。
平民出身で皇女の側近まで成り上がってきた人物です。
映画版では所々に内に秘めた野心を感じさせるセリフがありましたが、最終的にはクシャナの部下として生きていく事を決めたように思えました。
映画版のクロトワは、どうも憎めない感じのキャラクターなんですよね。
原作漫画版のクロトワはカッコよさも加わって、さらに魅力的です。
クシャナとクロトワの関係性が変わっていった?
クシャナとクロトワの関係は上司と部下で、皇女と平民出身の側近です。
原作漫画ではクシャナの父である王から送り込まれたスパイでした。
クシャナに正体がばれた後、クシャナ側に寝返る形になりました。そんなクロトワをクシャナもすんなり受け入れています。
やがてクロトワはクシャナの力量を認め、クシャナを王にすることを望むようになり、クシャナはそんなクロトワを側に置き続けます。
映画版でも、クシャナの「狸め」というセリフから、腹の底で何を考えているのか分からない油断のならない人物とは思っていそうですが、仕事のパートナーもしくは部下としては信頼しているのかなと感じました。
クロトワは原作漫画では、王からのスパイでしたし、平民から相当な努力と知力で成り上がってきた有能な人物だと想像できます。
おそらく野心も人一倍あったのではないでしょうか。
映画版ではクシャナが行方不明の際にこんなセリフもありました。
「うだつのあがらねぇ平民出にやっと巡って来た幸運か?それとも破滅の罠か」
この後しばらくクシャナに代わり、軍を指揮することになりますが、行方不明になっていたクシャナが生きて戻ってきた時の一言がこちら。
「生きてたよ。短けぇ夢だったな」
野望が夢と散り、即座にクシャナの元に駆け寄るクロトワでした。どこかホッとしたようにも見えたのは欲目でしょうか。
クロトワとクシャナの結婚はあり得るか?
個人的にはとても好きな2人で、離れる事なくずっと側にいて欲しいですが、結婚となると難しいと思います。
クシャナは王国の皇女であり、クロトワは平民出身。
まず身分の違いが大きな壁になるでしょう。
それにそもそも2人の関係において、恋愛感情のようなものを感じないので、身分差を乗り越えて結婚という事にはならないのではないかと思います。
クシャナとクロトワのその後については、原作漫画でも言及されていません。
映画版は原作漫画の序章部分の話であり、クシャナとクロトワもこの後長い時間を戦場で共に過ごすことになります。
2人の関係はやはり上司と部下であり、強い信頼関係で結ばれてはいますが、甘さはないのではないかと。
クシャナとクロトワは生涯離れはしないが、結婚はない。そう思いますし、そうであってほしいなと思います。
【風の谷のナウシカ】クシャナの夫になるのはクロトワなのか考察のまとめ
「風の谷のナウシカ」で印象的なキャラクターの一人であるクシャナ。
原作漫画でも映画版でも、その凛とした美しさにはひきつけられるものがあります。
そんなクシャナに常に付き従っているのが、ちょっととぼけた印象のクロトワです。実は切れ者でキリッとした表情の時などはカッコイイと思いますが、なんとなく憎めないキャラクターですね。
クシャナに忠誠を誓いながらも野心ものぞかせる油断のならない人物でもあります。
原作漫画を読むと、クシャナとクロトワの関係はさらに複雑で、実は王が送り込んだスパイだったとか。
そこからさらにクシャナに寝返ったとか、この2人が主役でもおかしくないと思えます。
クシャナとクロトワの関係性は信頼関係という言葉だけでは収まらないように感じてしまいました。
原作でも映画版でもクシャナの結婚やこの2人がどうなったのかは描かれていません。
それでも、2人はこれから先もずっと一緒に歩んでいくのだろうなとは感じました。
それが結婚という形ではないとしても。
ナウシカを最後まで楽しむなら、やはり漫画を読んでみてください。
アニメとは違ったクシャナとクロトワが登場するので必見です!